正午の英語は12pmですが、なぜ12pmと言うのでしょうか？

なぜ正午は12pmなのか？時間の曖昧さを解消する知恵

正午を12pmと表記するのは、一見すると少し奇妙に感じるかもしれません。なぜなら、午前（am）と午後（pm）の境目であるはずなのに、午後の記号であるpmを使うからです。しかし、これには理由があります。

まず、amとpmはラテン語の “ante meridiem” （正午より前）と “post meridiem” （正午より後）の略である、という基本を確認しておきましょう。この視点から考えると、正午は「正午より後」の瞬間、つまり午後の始まりと考えることができます。

例えば、午前11時59分は”正午より前”なので11:59amです。そして、その次の瞬間である正午は”正午より後”になるため、12:00pmと表記するのが論理的だと言えます。

ただし、この表記方法は完璧ではなく、混乱を招く可能性があるのも事実です。特にデジタル時計が普及する前は、12am（深夜0時）と12pm（正午）の区別が曖昧で、誤解が生じやすかったようです。

実際、12amを正午、12pmを深夜0時と解釈する人も存在します。これは、12amを「午前0時」と解釈し、12pmを「午後0時」と解釈してしまうために起こる誤りです。しかし、この解釈は厳密には正しくありません。

この曖昧さを避けるために、多くの場面で24時間表記（例：12:00、00:00）が推奨されています。24時間表記であれば、午前と午後の区別がなく、時間の間違いが起こりにくいからです。

また、文章で時間を表現する場合は、「正午」や「真夜中」といった明確な言葉を使うのが一番確実です。例えば、「正午に会議を開始します」と書けば、12amと12pmのどちらなのか迷うことはありません。

このように、正午を12pmと表記する背景には、ラテン語の語源に基づく時間の区分と、それによって生じる曖昧さを解消しようとする知恵が隠されています。表記の由来を理解し、状況に応じて最適な表現方法を選ぶことが重要です。

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