海外にいるときは機内モードにするべき？

海外旅行、機内モードは「お守り」か？活用法と注意点

海外旅行に出かける際、「高額なローミング料金」という言葉が頭をよぎる人は少なくないでしょう。そこで多くの人が考えるのが「機内モード」。果たして、機内モードは海外旅行中の強い味方となるのでしょうか？ その答えは、使い方次第で「Yes」にも「No」にもなり得ます。

機内モードの最大のメリットは、その名の通り、航空機内での通信を遮断することから、ローミング料金が発生する可能性を根本的に断ち切れる点です。これは、予期せぬ高額請求を防ぐための、文字通り「お守り」のような役割を果たします。空港やホテルなど、Wi-Fi環境が整っている場所であれば、機内モードをオンにしたままでも、SNSやメールのチェック、情報収集といった基本的なインターネット利用が可能です。特に、無料Wi-Fiスポットを活用すれば、費用を気にせずインターネットを利用できます。

しかし、機内モードは万能ではありません。最も重要な注意点は、通話機能が使えなくなることです。緊急時、家族や友人に連絡を取りたい場合、あるいは現地のレストランやホテルに問い合わせたい場合など、通話機能が必要となる場面は少なくありません。完全に機内モードに頼ってしまうと、これらの場面で途方に暮れる可能性があります。

では、どのような活用方法が賢明なのでしょうか？

1. 事前準備の徹底:

• 渡航先のWi-Fi環境を事前に調べておく。無料Wi-Fiスポットの有無、ホテルのWi-Fiの質などを把握しておくと、現地での情報収集がスムーズになります。
• 緊急連絡先リストを作成しておく。万が一、通信手段が途絶えた場合に備え、家族や友人、滞在先のホテルなどの連絡先を紙媒体で用意しておくと安心です。

2. 状況に応じた使い分け:

• 空港やホテルなど、Wi-Fi環境が整っている場所では、機内モードをオンにしてWi-Fiに接続。
• 移動中など、Wi-Fi環境がない場所では、機内モードをオフにして必要な時だけデータローミングを利用。ただし、利用状況に応じてデータローミングの設定を見直す（例：特定のアプリのみデータローミングを許可する）。

3. データ通信プランの検討:

• 頻繁にデータ通信を利用する予定がある場合は、事前にデータ通信プランを契約しておく。各携帯キャリアが提供する海外用データ通信プランは、ローミング料金よりも割安な場合が多く、安心してインターネットを利用できます。
• eSIMを利用するのも一つの選択肢です。現地のSIMカードを購入する必要がなく、手軽にデータ通信を利用できます。

4. GPS機能の活用:

• オフラインマップアプリを事前にダウンロードしておく。機内モードでもGPS機能は利用できるため、オフラインマップがあれば、道に迷う心配もありません。

結論として、機内モードは海外旅行中のローミング料金対策として有効な手段ですが、頼りすぎるのは禁物です。事前の準備をしっかりと行い、状況に応じて機内モードをオンオフ切り替える、あるいはデータ通信プランを検討するなど、柔軟に対応することが、快適な海外旅行を送るための秘訣と言えるでしょう。機内モードは「お守り」であると同時に、賢く使うための「ツール」でもあるのです。

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