イグニッションコイルが故障したらそのままにしておくとどうなる？

イグニッションコイルの故障を放置するとどうなる？深刻な事態を招く前に知っておきたいこと

イグニッションコイルは、車のエンジンにとって心臓部とも言えるスパークプラグに高電圧を供給し、混合気を爆発させる重要な役割を担っています。このイグニッションコイルが故障すると、様々な不具合が生じ、放置すれば深刻な事態を招く可能性があります。今回は、イグニッションコイルの故障を放置した場合のリスクについて詳しく解説します。

イグニッションコイルの劣化は徐々に進行するため、初期症状は気づきにくい場合があります。しかし、以下の兆候が見られたら、イグニッションコイルの故障を疑い、早めの点検が必要です。

• エンジンのかかりが悪い: エンジン始動時にいつもより時間がかかったり、クランキングを繰り返してもエンジンがかからない場合は、イグニッションコイルが正常に作動していない可能性があります。
• 加速不良: アクセルを踏んでもスムーズに加速せず、もたつくような感覚がある場合は、イグニッションコイルが十分な電圧を供給できていない可能性があります。
• アイドリングの不安定: 信号待ちなどでアイドリングが不安定になり、振動が大きくなったり、エンジンが止まりそうになる場合は、イグニッションコイルの不調が考えられます。
• 燃費の悪化: イグニッションコイルの故障により、燃焼効率が低下し、燃費が悪化する可能性があります。
• チェックエンジンランプの点灯: イグニッションコイルの故障が検知されると、チェックエンジンランプが点灯します。これは、早急に点検が必要なサインです。

これらの症状を放置すると、さらに深刻なトラブルに発展する可能性があります。

• 走行不能: イグニッションコイルが完全に故障すると、エンジンに火花が飛ばなくなり、走行不能に陥ります。予期せぬ場所で立ち往生してしまう可能性があり、大変危険です。
• 触媒コンバーターの損傷: 未燃焼の燃料が触媒コンバーターに流れ込むと、過熱による損傷を引き起こす可能性があります。触媒コンバーターは高価な部品であるため、交換費用も高額になります。
• エンジン内部の損傷: イグニッションコイルの故障により、不完全燃焼が継続すると、エンジン内部にカーボンが蓄積し、ピストンやシリンダーなどを損傷する可能性があります。最悪の場合、エンジン全体のオーバーホールが必要になり、多額の修理費用がかかることになります。

このように、イグニッションコイルの故障を放置すると、様々なリスクが伴います。初期症状に気づいたら、すぐに専門の整備工場で点検を受けることが重要です。早期発見・早期交換によって、大きなトラブルを未然に防ぎ、安全で快適なドライブを楽しみましょう。

さらに、日頃から定期的な点検を行うことで、イグニッションコイルの状態を把握し、寿命を迎える前に交換することができます。イグニッションコイルの寿命は、車種や使用環境によって異なりますが、一般的には5万キロから10万キロ程度と言われています。定期点検時にイグニッションコイルの状態を確認してもらい、必要に応じて交換することで、大きなトラブルを回避することができます。

また、イグニッションコイルの故障は、他の部品の不具合が原因で発生することもあります。例えば、スパークプラグの劣化やプラグコードの断線などが、イグニッションコイルに負担をかけ、故障を招く可能性があります。そのため、イグニッションコイルを交換する際には、関連部品の点検も一緒に行うことが大切です。

適切なメンテナンスと早期発見・早期交換によって、イグニッションコイルのトラブルを最小限に抑え、安全で快適なカーライフを送りましょう。

#イグニッションコイル #エンジン故障 #車検不合格