大人で熱が長引く病気は?

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成人の発熱が長引く場合、新型コロナウイルス感染症や肺炎などの感染症に加え、悪性腫瘍(がん)や膠原病などの病気が考えられます。発熱が継続する場合、特に微熱でも長引くときは、医師の診察を受けることが重要です。

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大人で熱が長引く? 侮れない、その陰に潜む病気たち

熱が長引く、というのは本当に辛いものです。体力を奪われるだけでなく、集中力も低下し、日常生活に大きな支障をきたします。風邪やインフルエンザなら数日で治まるのが一般的ですが、大人になってからの発熱が長引く場合は、より深刻な病気が隠れている可能性も否定できません。

インターネット上では「発熱」に関する情報が溢れていますが、ここでは、他の記事ではあまり触れられていない、少し掘り下げた視点から、大人の長引く発熱の原因となる病気について解説します。

まず、冒頭にもあったように、新型コロナウイルス感染症や肺炎などの感染症は、依然として発熱の主要な原因の一つです。しかし、これらの感染症は比較的症状が明確である場合が多く、診断もつきやすい傾向にあります。問題は、症状が曖昧で、診断が難しいケースです。

悪性腫瘍(がん)は、その代表的な例と言えるでしょう。がんの種類によっては、初期段階から微熱が続くことがあります。例えば、白血病や悪性リンパ腫などの血液のがん、あるいは肺がんや肝臓がんなどが進行すると、発熱を引き起こす可能性があります。がんは早期発見が非常に重要ですので、原因不明の発熱が続く場合は、念のため検査を受けることをお勧めします。

次に、膠原病も考慮に入れるべき病気です。膠原病とは、自己免疫疾患の一種で、自分の免疫システムが誤って自分の体を攻撃してしまう病気の総称です。関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群などが代表的なものとして挙げられます。これらの病気は、発熱の他に、関節痛、皮疹、倦怠感など、様々な症状を引き起こすことがあります。

さらに、あまり知られていませんが、薬剤熱というものも存在します。これは、特定の薬を服用することで起こる発熱で、原因となっている薬を中止することで症状は改善します。抗生物質、抗てんかん薬、降圧剤など、様々な薬が原因となる可能性があります。

また、稀なケースではありますが、感染性心内膜炎も長引く発熱の原因となることがあります。これは、心臓の内壁に細菌が感染して炎症を起こす病気で、発熱の他に、倦怠感、呼吸困難、心雑音などが現れることがあります。

その他にも、結核慢性的な炎症性疾患など、発熱の原因となりうる病気は数多く存在します。

重要なのは、自己判断せずに、必ず医師の診察を受けることです。長引く発熱の原因を特定し、適切な治療を受けるためには、専門家の意見が不可欠です。特に、以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 38度以上の高熱が続く
  • 咳や痰、鼻水などの呼吸器症状がある
  • 関節痛や筋肉痛がある
  • 皮膚に発疹がある
  • 原因不明の体重減少がある
  • 食欲不振がある
  • 倦怠感が強い

発熱は、身体からのSOSです。そのサインを見逃さず、早期発見・早期治療につなげることが、健康を守る上で最も重要なことと言えるでしょう。

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