IDeCoの確定申告をしないとどうなる？

iDeCoの確定申告をしないとどうなる？損をする可能性と、後からの救済策

iDeCo（個人型確定拠出年金）は、老後の資産形成を目的とした制度ですが、税制上の優遇措置も魅力の一つです。特に、掛け金が全額所得控除の対象となる点は、節税効果が高いと言えるでしょう。しかし、「確定申告が面倒」「手続きがよく分からない」といった理由で、申告をせずに放置してしまう人もいるかもしれません。iDeCoの確定申告をしないと、一体どうなるのでしょうか？

結論から言うと、iDeCoの掛け金に対する所得控除の確定申告を忘れても、罰則はありません。 しかし、それは決して「問題ない」という意味ではありません。確定申告をしないということは、本来受けられるはずの所得控除を受けられず、本来払う必要のない税金を払いすぎている可能性があるのです。

なぜ確定申告をしないと損をするのか？

所得税は、所得金額に応じて課税されます。iDeCoの掛け金は、この所得金額から控除されるため、課税対象となる所得が減り、結果的に所得税と住民税が軽減されるのです。確定申告をしなければ、この所得控除を受けることができず、本来よりも高い税金を支払うことになります。

例えば、年間のiDeCo掛け金が20万円だった場合、所得税率が20%の人であれば、所得税で4万円、住民税で2万円、合計6万円の節税効果があるはずです。確定申告をしないと、この6万円をみすみす失うことになります。

「確定申告不要」なケースもある？

会社員の場合、年末調整でiDeCoの掛け金を申告すれば、確定申告は不要です。年末調整で控除を受けるためには、勤務先に「小規模企業共済等掛金払込証明書」を提出する必要があります。

しかし、以下のようなケースでは、確定申告が必要になります。

• 年末調整でiDeCoの掛け金を申告し忘れた場合
• 年の途中で退職し、年末調整を受けていない場合
• 個人事業主やフリーランスの場合
• 複数の収入源があり、確定申告が必要な場合

後からでも取り戻せる！還付申告という手段

もし、過去にiDeCoの掛け金があるにも関わらず確定申告を忘れてしまった場合でも、諦める必要はありません。還付申告という制度を利用すれば、過去5年分まで遡って、払いすぎた税金を取り戻すことができます。

還付申告の手続きは、確定申告と同様に、税務署に申告書を提出する必要があります。申告書には、iDeCoの掛け金に関する情報や、源泉徴収票などの必要書類を添付します。

還付申告の手続きは難しくない

還付申告というと難しそうに感じるかもしれませんが、国税庁のホームページで確定申告書を作成できる「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、比較的簡単に手続きを進めることができます。必要な情報を入力するだけで、自動的に計算してくれます。

また、税務署の窓口で相談することも可能です。専門家のアドバイスを受けながら手続きを進めることができるので、安心して還付申告を行うことができます。

まとめ：iDeCoの確定申告は忘れずに！

iDeCoの確定申告は、節税効果を最大限に活かすために、非常に重要な手続きです。確定申告を忘れると、本来受けられるはずの所得控除を受けられず、税金を払いすぎてしまう可能性があります。

もし過去に確定申告を忘れてしまった場合は、還付申告を利用して、払いすぎた税金を取り戻しましょう。iDeCoの節税効果を最大限に活かし、賢く老後の資産形成を進めていきましょう。

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