日本一の赤字ローカル線はどこですか?

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JR四国予土線(宇和島 - 若井間)
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日本一赤字ローカル線の悲哀:JR四国予土線の苦境

鉄道網が全国に張り巡らされた日本では、都市部を結ぶ主要幹線から地方の隅々まで走るローカル線が重要な役割を果たしています。しかし、近年、過疎化やモータリゼーションの進行により、多くのローカル線が経営難に陥っています。その中でも、JR四国の予土線(よどせん)は、日本一赤字のローカル線として知られています。

予土線の概要

予土線は、愛媛県宇和島市にある宇和島駅と高知県宿毛市にある若井駅を結ぶ全長104.2kmの鉄道路線です。高知県と愛媛県を結ぶ重要な路線であり、沿線には宇和島城や足摺宇和海国立公園などの人気観光地があります。しかし、近年は過疎化が進み、利用者が激減しています。

赤字の原因

予土線が赤字に陥っている主な原因は、利用者の減少です。過疎化に加え、モータリゼーションの進展や並行する国道197号線の整備により、自家用車やバスでの移動が主流となり、鉄道の利用者が減っています。また、沿線の産業が衰退していることも利用者減の一因となっています。

さらに、予土線は険しい地形を通過するため、トンネルや橋梁が多く、維持管理コストがかさみます。また、人口が少なく利用が少ない区間では、列車本数が減らされ、利便性が低下しています。この悪循環が、予土線の経営をさらに悪化させています。

経営改善の取り組み

JR四国は、予土線の経営改善にさまざまな取り組みを行っています。利用促進のため、観光列車「しまんトロッコ」の運行や沿線観光との連携を強化しています。また、沿線自治体と協力して、イベントの開催や地域活性化策に取り組んでいます。

しかし、これらの取り組みだけでは経営を改善するには限界があります。抜本的な解決策として、JR四国は予土線の廃止も検討しています。しかし、沿線住民からは反対の声が強く、存続に向けての議論が続いています。

ローカル線の課題

予土線の苦境は、日本全国のローカル線が抱える課題を浮き彫りにしています。過疎化やモータリゼーションの進展により、利用者が減少する一方で、維持管理コストはかさみ、経営が困難になっています。

ローカル線は、地域の足として重要な役割を果たしていますが、経営難が続けば、廃線が相次ぐ可能性があります。地方の過疎化に歯止めをかけ、ローカル線を存続させるには、地域住民や行政、鉄道会社が協力して、抜本的な対策が必要となっています。

予土線の未来

予土線の未来は不透明です。JR四国が廃止を決定すれば、沿線住民にとって大きな痛手となります。しかし、地域住民や行政が存続に向けて努力を続け、利用促進や沿線活性化策の効果が高まれば、予土線が地域に不可欠な路線として再生する可能性もあります。

予土線の存続は、単に鉄道の存廃問題にとどまりません。それは地方の過疎化や、交通インフラの整備と地域活性化の関係など、日本が抱える重要な課題に直結しています。予土線の運命が注目されています。

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