なぜPASMOの販売が中止されるのか？

PASMO販売中止の理由とSuica販売再開の背景

PASMO販売中止の理由

2022年以降、世界的に半導体不足が続いており、PASMOおよびSuicaなどの非接触型ICカードに不可欠な半導体が供給不足に陥っています。このため、2022年3月以降、PASMOの無記名式カードの販売が原則停止されていました。

無記名式カードは主に、観光客や一時利用者向けに販売されていたため、販売中止の影響は主にこれらの層に及びました。記名式カードはすでに所有していた人の再発行や、定期券の購入などの用途には利用できましたが、新規の利用者向けには販売が制限されていました。

Suica販売再開の背景

Suicaも半導体不足の影響を受けていましたが、PASMOとは異なり、一部の販売チャネルで記名式カードの販売が継続されていました。これは、SuicaがJR東日本管内で広く利用されているため、利用者の利便性を確保する必要があったためです。

JR東日本は、半導体供給の状況が改善しつつあることを受け、2023年3月1日から記名式Suicaのすべての販売チャネルでの販売を再開すると発表しました。記名式Suicaは、定期券や各種サービスの利用に不可欠なため、これにより利用者の利便性が向上します。

無記名式カードの販売再開の見通し

無記名式PASMOおよびSuicaの販売再開については、現時点では発表されていません。半導体供給の状況がさらに改善すれば、将来的に販売が再開される可能性はありますが、具体的な時期は不明です。

半導体不足の影響

半導体不足は、PASMOやSuicaだけでなく、自動車、家電製品、電子機器など、さまざまな業界に影響を及ぼしています。これは、世界の経済成長にマイナスの影響を与え、供給網の混乱や価格上昇につながっています。

半導体不足の解決には時間がかかると予想されており、PASMOやSuicaの無記名式カードの販売再開も、半導体供給の改善状況に依存することになります。