エアバックが出る条件は?

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エアバッグは、時速約22km以上で正面衝突した場合、またはそれと同等の強い衝撃を受けた場合に作動します。具体的には、車両前方左右30度以内への強い衝撃が加わった時です。衝撃の強さや角度によって作動しない場合もありますので、安全運転を心がけましょう。

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エアバッグ、本当に「時速22km以上」で開くの? その条件と誤解を解き明かす

エアバッグは、万が一の事故の際に乗員の安全を守る重要な装置です。よく「時速22km以上で衝突したら開く」と言われますが、これはあくまで目安であり、エアバッグが開く条件はもっと複雑です。

エアバッグが開くメカニズムとセンサーの役割

エアバッグは、衝突時の衝撃をセンサーが感知し、瞬時に展開することで乗員への衝撃を緩和します。ここで重要なのは、センサーが感知するのは「速度」ではなく、「衝撃の強さ(減速度)」であるということです。

車には複数のセンサーが搭載されており、主に以下の情報を感知します。

  • 加速度センサー: 車体の減速G(重力加速度)を測定します。
  • 圧力センサー: 車体内部の圧力を測定します。
  • ヨーレートセンサー: 車体の回転を測定します。

これらのセンサーが検知した情報をもとに、ECU(エンジンコントロールユニット)と呼ばれる制御装置が、エアバッグを作動させるべきかどうかを判断します。

速度だけではない!エアバッグ作動の複雑な条件

「時速22km以上」という数字は、あくまで正面衝突に近い状態での目安です。実際には、以下の要素が複合的に作用してエアバッグの作動が決定されます。

  1. 衝突の角度と衝撃の方向: 正面衝突に近い角度(左右30度以内)で、ある程度の衝撃が加わった場合に作動しやすいです。側面からの衝撃や、後方からの追突では、エアバッグの種類によっては作動しない場合があります。サイドエアバッグやカーテンエアバッグといった、側面からの衝撃に対応したエアバッグも存在します。

  2. 衝突物の種類と硬さ: 柔らかいもの(草むら、雪など)に衝突した場合、衝撃が吸収されてエアバッグが開かないことがあります。反対に、硬いもの(コンクリート壁、電柱など)に衝突した場合は、低い速度でもエアバッグが開く可能性があります。

  3. シートベルトの着用状況: シートベルトはエアバッグの効果を最大限に引き出すために不可欠です。シートベルトを着用していない場合、エアバッグが作動しても乗員が安全に保護されない可能性があり、センサーが検知してエアバッグを作動させない場合もあります。

  4. エアバッグの種類と設定: 車種やエアバッグの種類によって、作動条件は異なります。例えば、助手席エアバッグは、助手席に人が座っていない場合に作動しないように設定されている場合があります。

「作動しない」ことにも意味がある

エアバッグは、あくまでシートベルトを着用した上での補助装置です。軽微な事故でエアバッグが作動すると、乗員に不要な怪我を負わせる可能性もあります。そのため、ECUは様々な情報を総合的に判断し、本当にエアバッグが必要な場合にのみ作動するように設計されています。

まとめ

エアバッグは、単に「時速22km以上で衝突したら開く」という単純なものではありません。衝突の角度、衝撃の強さ、衝突物の種類、シートベルトの着用状況、エアバッグの種類など、様々な要素が複雑に絡み合って作動が決定されます。安全運転を心がけ、シートベルトを正しく着用することが、万が一の事故から身を守るために最も重要なことです。

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