むち打ちで通院が4ヶ月打ち切られるのはなぜですか？

むち打ち治療、4ヶ月で打ち切られるのはなぜ？ 知っておくべき背景と対策

交通事故などで負うことの多い「むち打ち」。多くの方が治療を必要とする一方、治療開始から4ヶ月程度で保険会社から治療費の打ち切りを宣告されるケースが少なくありません。なぜこのようなことが起こるのでしょうか？ その背景と、万が一打ち切りに遭ってしまった場合の対策について解説します。

なぜ4ヶ月で打ち切られることが多いのか？

むち打ち治療が4ヶ月で打ち切られる背景には、以下の要因が考えられます。

• 保険会社の判断基準： 保険会社は、過去の判例や経験則に基づき、むち打ち症の一般的な回復期間を考慮して治療費の支払期間を判断します。4ヶ月という期間は、その目安として設定されていることが多いようです。
• 症状の客観的評価の難しさ： むち打ち症は、レントゲンやMRIなどの画像検査で異常が見つかりにくい場合があります。そのため、症状の客観的な評価が難しく、保険会社が「症状が改善している」「治療の必要性がない」と判断しやすくなります。
• 治療の長期化に対する懸念： 保険会社は、治療が長期化することで治療費が増加することを懸念します。そのため、4ヶ月という時点で一旦治療費の支払いを停止し、その後の治療継続の必要性を慎重に検討する傾向があります。
• 弁護士基準との乖離： 保険会社は、自社基準で賠償金を算定します。この基準は、裁判所が適用する弁護士基準よりも低いことが一般的です。弁護士基準では、症状が残存している限り、適切な治療費が認められる可能性が高くなります。

打ち切りに遭ってしまった場合の対策

もし、4ヶ月で治療費を打ち切られてしまった場合、諦める前に以下の対策を検討しましょう。

1. 医師への相談： 現在の症状を詳しく医師に伝え、今後の治療計画について相談しましょう。医師に、症状が改善していないこと、治療の継続が必要であることを明確に記載してもらった診断書を作成してもらうことが重要です。
2. 保険会社への交渉： 医師の診断書を基に、保険会社に治療継続の必要性を訴えましょう。治療計画や症状の詳細を具体的に説明することで、保険会社の理解を得られる可能性があります。
3. 弁護士への相談： 保険会社との交渉が難航する場合や、症状が重い場合は、交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、法的な知識に基づいて保険会社との交渉を代行し、適切な賠償金を獲得するためのサポートをしてくれます。
4. 自賠責保険への被害者請求： 加害者側の保険会社が対応しない場合、被害者自身で自賠責保険に請求する方法もあります。この請求は、弁護士に依頼せずに自分で行うことも可能です。
5. 健康保険の利用： 交通事故によるむち打ち治療でも、健康保険を利用できる場合があります。事前に加入している健康保険組合に相談し、利用可能かどうかを確認しましょう。

重要なこと

• 早期からの適切な治療： 事故直後から適切な治療を受けることが、早期回復につながり、保険会社との交渉を有利に進める上で重要です。
• 症状の記録： 痛みや痺れなどの症状を、毎日記録しておきましょう。記録は、症状の経過を客観的に示す証拠となり、保険会社への説明や弁護士への相談の際に役立ちます。
• 専門家への相談： 交通事故問題は複雑な要素が絡み合っているため、早期に専門家（医師、弁護士）に相談することをおすすめします。

むち打ち治療の打ち切りは、多くの被害者が直面する問題です。しかし、諦めずに適切な対策を講じることで、症状に見合った治療を受け、適切な賠償金を受け取ることが可能です。

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