ロマンスカーの展望席はいつから廃止になりましたか?

20 ビュー

ロマンスカーの展望席は平成以降、徐々に減少しました。「走る喫茶室」のような特別サービスも存在しましたが、2022年3月にVSEが定期運用を終了。2023年12月現在、定期列車で展望席つき車両として運行されているのは、GSEの2編成のみとなっています。

コメント 0 好き

ロマンスカーの展望席、その魅力的な響き。前面展望、そして最後尾からの景色。流れる風景を独り占めできる特別な空間は、ロマンスカーの象徴であり、多くの旅人に忘れられない思い出を刻んできました。しかし、時代の流れと共に、その数は徐々に減少し、今や希少な存在となっています。

展望席が廃止された明確な「廃止日」というものは存在しません。特定の日に一斉に姿を消したわけではなく、新型車両の導入や車両のリニューアルに伴い、徐々にその数を減らしていったのです。平成に入り、バリアフリー化への対応や高速化、多様なニーズへの対応といった時代の要請に応えるため、ロマンスカーも進化を遂げました。その過程で、展望席を維持することが難しくなった車両もありました。

かつては、LSE、NSE、HiSE、EXE、そしてVSEと、様々な形式のロマンスカーに展望席が設けられていました。それぞれに個性があり、前面展望か最後尾展望か、座席の配置や窓の大きさ、そして車内サービスも異なり、乗客を楽しませていました。例えば、NSEには「走る喫茶室」と呼ばれるサロンルームがあり、軽食や飲み物を楽しみながら優雅な旅を満喫できました。また、HiSEの展望席は2階建て構造で、よりダイナミックな景色を堪能することができました。これらの車両は、時代の変化とともに定期運行を終え、展望席付きロマンスカーの歴史に幕を閉じました。

2022年3月、愛称「VSE」こと50000形が定期運行を終了しました。流線型の美しいフォルムと、大きな展望席が特徴のVSEは、ロマンスカーのフラッグシップとして長年活躍し、多くのファンに愛されました。その引退は、多くの鉄道ファンにとって大きな出来事でした。

そして現在、2023年12月時点では、定期列車で展望席を楽しめるのは、GSE(70000形)の2編成のみとなっています。GSEは、ロマンスカーの伝統を受け継ぎつつ、最新の技術を導入した車両です。大きな窓とゆったりとした座席で、展望席からの眺めはまさに絶景。箱根への旅をより特別な時間にしてくれます。

しかし、GSEの展望席も予約が非常に困難です。週末や祝日などは、数ヶ月前から予約が埋まってしまうことも珍しくありません。展望席という特別な空間への需要は高く、その希少性も相まって、プラチナチケット化しています。

展望席の減少は、時代の流れであり、避けられない変化なのかもしれません。バリアフリー化、高速化、そして多様なニーズへの対応。これらの課題をクリアしながら、展望席を維持することは容易ではありません。しかし、展望席が持つ魅力、流れる風景を独り占めできる特別な体験は、これからも多くの人々を魅了し続けるでしょう。

ロマンスカーの歴史と共に歩んできた展望席。その存在は、単なる座席ではなく、ロマンスカーの象徴であり、旅の特別な思い出を彩る存在でした。そして今、GSEがその伝統を引き継ぎ、新たな歴史を刻んでいます。いつかまた、新たな展望席付きロマンスカーが登場することを期待しつつ、GSEの展望席から見える景色を、大切に心に刻みたいものです。

#ロマンスカー #展望席 #廃止