20Wと65Wの充電速度の違いは？

20Wと65W充電器、本当に充電速度は違うの？iPhoneの事例から見える充電の奥深さ

スマートフォンやタブレットの充電器、皆さんは何Wのものを使っていますか？最近は65Wや100Wを超える高出力充電器も珍しくなくなり、「ワット数が大きいほど速く充電できる」というイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか？

この記事では、20Wと65Wの充電器の違い、そしてiPhoneの充電時間比較から見えてくる充電の奥深さについて解説します。

ワット数（W）は「電気を送る力」

まず、ワット数（W）とは、電力の単位であり、簡単に言うと「電気を送る力」を表します。ワット数が大きいほど、より多くの電気を短時間で送ることができ、一般的には充電速度が速くなると考えられています。

しかし、ここで重要なのは「充電されるデバイスが受け入れられる電力量」です。

iPhoneの事例：20W以上は無駄？

冒頭で紹介したiPhone 12の充電時間比較を見てみましょう。20W充電器と65W充電器でほとんど充電時間に差がないという結果は、iPhone 12が20W以上の電力を効率的に受け入れることができない、つまり「充電能力の上限が20W程度である」ことを示唆しています。

これは、iPhoneに限らず、多くのスマートフォンやタブレットに共通する傾向です。デバイス側で対応していない電力を供給しても、デバイスはそれを無駄にすることになり、充電速度の向上には繋がりません。

20Wと65W充電器、それぞれのメリット・デメリット

では、20Wと65W充電器にはどのような違いがあるのでしょうか？

20W充電器のメリット：

• 小型で持ち運びやすい
• 比較的安価で購入できる
• iPhoneやAndroidスマートフォンなど、多くのデバイスに対応

20W充電器のデメリット：

• 高出力充電に対応したデバイスでは充電速度が遅くなる可能性がある

65W充電器のメリット：

• 複数のデバイスを同時に充電できることが多い
• ノートパソコンや一部のタブレットなど、高出力充電に対応したデバイスの充電速度を最大限に活かせる
• 将来的に高出力充電に対応したデバイスを購入した場合にも活用できる

65W充電器のデメリット：

• 大型で持ち運びにくいものもある
• 20W充電器に比べて高価
• 20W程度で充電可能なデバイスでは能力を最大限に活かせない

結局、どちらを選ぶべき？

結論として、どちらを選ぶべきかは、「あなたがどんなデバイスを充電したいか」によって異なります。

• 主にスマートフォン（特にiPhone）の充電に使いたい場合は、20W充電器で十分でしょう。
• ノートパソコンやタブレットなど、高出力充電に対応したデバイスも充電したい場合は、65W充電器がおすすめです。
• 複数のデバイスを同時に充電したい場合も、65W充電器の方が便利です。

これからの充電：重要なのは「対応規格」

近年では、USB Power Delivery (USB PD) や Quick Charge (QC) など、様々な充電規格が登場しています。充電速度を最大限に活かすためには、充電器とデバイスが同じ充電規格に対応していることが重要です。

購入前に、使用するデバイスの充電規格を確認し、適切な充電器を選ぶようにしましょう。

まとめ

充電器のワット数は、充電速度に影響を与える重要な要素の一つですが、デバイス側の対応状況によって効果は大きく異なります。

20Wと65Wの充電器の違いを理解し、自分のデバイスに最適な充電器を選ぶことで、より快適な充電体験を実現しましょう。

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