「行きます」は尊敬語ですか?

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「行きます」は丁寧語であり、話し手が聞き手に敬意を払って発言していることを示します。ビジネスシーンでも広く使用できますが、よりフォーマルな場面では、状況に応じて尊敬語や謙譲語を用いる方が適切です。「行きます」は、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使える万能な表現と言えますが、場面に応じた使い分けが重要です。

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「行きます」は尊敬語ではありません。丁寧語であることは間違いありませんが、尊敬語、謙譲語、そして普通語といった日本語の敬語体系の中では、明確に「丁寧語」に分類されます。 この違いを理解することは、日本語の敬語を正しく使いこなす上で非常に重要です。

まず、敬語の種類を整理しましょう。「行きます」を正しく理解するためには、尊敬語、謙譲語、丁寧語それぞれの定義を明確にする必要があります。

  • 尊敬語: 相手の行動や状態を尊敬して表現する語。相手のことを高く評価し、敬意を表すために使われます。例えば、「いらっしゃる」「召し上がる」などが該当します。 話し手ではなく、相手の行為や状態を尊敬の念を込めて表現する点がポイントです。

  • 謙譲語: 話し手自身の行動や状態をへりくだって表現する語。謙遜の気持ちを表し、相手への敬意を示すために使われます。例えば、「伺う」「申す」などが該当します。話し手自身を低く見せることで、相手を高く位置づける効果があります。

  • 丁寧語: 話し手と聞き手の間の距離を縮めるのではなく、適切な距離感を保ちつつ、丁寧な言葉遣いを示す語。話し手の言葉遣いが丁寧であることを示しますが、必ずしも相手を尊敬したり、自分をへりくだったりしているわけではありません。 「~ます」形や「です・ます」調などが代表的な例で、「行きます」もこの範疇に入ります。

「行きます」は「行く」という動詞の丁寧な表現である「行きます」は、話し手が聞き手に対して丁寧な言葉遣いをしていることを示しています。しかし、相手の行動を尊敬しているわけでも、自分の行動をへりくだって表現しているわけでもありません。あくまで、話し手自身の行動を、丁寧な言葉で伝えているだけです。

ビジネスシーンでは、「行きます」は多くの場面で使用できます。しかし、非常にフォーマルな場面、例えば、重要な顧客との会議や、上司への報告などでは、状況によってはより適切な表現を選ぶ必要があるかもしれません。例えば、上司に報告する際には「参ります」といった謙譲語を用いる方がより丁寧な印象を与えます。 一方、同僚との会話であれば「行きます」で十分でしょう。

「行きます」の使い分けは、会話の相手、場所、状況によって適切に判断する必要があります。 例えば、親しい友人との会話では「行く」だけでも問題ありませんが、目上の人や初めて会う人に対しては「行きます」を使うべきです。 また、重要な約束事や、時間厳守が求められる場面では、「お伺いします」や「参ります」といった、より強い意志と丁寧さを示す表現の方が適切な場合もあるでしょう。

結論として、「行きます」は丁寧語であり、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使えますが、尊敬語ではありません。 その場の状況を的確に判断し、相手への配慮を忘れずに、適切な敬語を選択することが重要です。 「行きます」は万能な表現ですが、万能であるが故に、場面に応じた使い分けが、真の「丁寧さ」につながるのです。 単に「丁寧」であるだけでなく、その「丁寧さ」の度合いを理解し、使い分けることで、より円滑なコミュニケーションを築くことができるでしょう。

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